2011年に発生した東日本大震災。当時の凄惨な記憶は今でも鮮明に思い返される。日本全国の人々が被災地の復興に協力的だっただけでなく、世界各国からも様々な形で温かい支援を受けた。

米ミシガン州ジーランドを拠点とするHerman Miller社も地震発生直後から「MAKE A DIFFERENCE 」というスローガンのもと被災地支援プログラムを実行。その一環として世界で活躍するデザイナーに「Connected with Japan、日本とつながろう」というテーマでの作品制作を喚起し、集まったフォトグラフやドローイング、コラージュ作品に加えて同社を代表する製品とともにオークションを開催した。その売上金を日本赤十字社に寄付するという形でのチャリティ企画。
今回入荷したのはそのときに競売にかけられたStephen Fryckholm（ステファン・フリクホルム）が制作したポスター。
Stephen Fryckholmは同社のクリエイティブディレクターを務めた経歴を持つ。
少し話は変わるが、Herman Millerでは毎年夏になると「Summer Picnic」という社員とその家族に向けられた社内行事が開催されていた。その際にお知らせとして掲示されるポスターが全20種存在する。その全てが「食」にまつわるデザインで、社内に向けた内々のイベントポスターにとどまらせるにはあまりに贅沢なデザインだった。そのシリーズはコレクターの間でも高い人気を誇るが、ここで話を戻すと、そのシリーズを手掛けていたのがStephen Fryckholmである。
一流家具メーカーのクリエイティブデザイナーの肩書は伊達ではなく、自身のアーティストとしての才能も非常に高いものがある。

そんな氏がチャリティオークションのために描き下ろしたのが今回入荷した「HOPE & FRIENDSHIP / 希望と友情」だ。
右下部分には直筆のサイン入り。


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