1947年にHerman Miller社より発表された「Gate Leg Dining Table Model 4656」

デザインを手がけたのはGeorge Nelson & Associates（ジョージ・ネルソン&アソシエイツ）
構造が少々複雑で、三枚の天板で構成されている。中央に位置する最もナローな天板下に脚部が設けられている。両翼となる天板は不使用時には垂らして折っておくことのできる所謂Dropp Leaf型のテーブルだ。この様式かつ両翼の天板を中央にまとめられた脚部を広げることによって支える仕様のテーブルを総称して「Gate Leg Table」と呼ぶ場合があるが、「No.4656」こちらのテーブルはその様式がそのまま作品の名称として名付けられている。

生産期間は1947年から1960年までの僅かおよそ13年間。現存する個体は非常に貴重なレアピース。今回入荷したのは1950年代に生産された個体。それを裏付けるメーカーのオリジナルラベル（画像16名目参照）が天板の裏に確認できる。その横にはモデルナンバーである「4656」の数字。

大型家具を新調する際に一つやはり気がかりなのが送料の問題ではないだろうか。これはエンドユーザーに限った話ではなくて生産者にとっても決して軽視できない問題である。ユーザー目線で考えればDrop Leaf型のテーブルは不使用時の省スペースを図れる優れものとして考えられるが、メーカーとしては出荷時のシッピングコストが削減できるという大きなメリットを実は内包している。この隠れたメリットがいま当店でご購入いただくお客様にとっても良心的な要素になっているだろう。こういうところで財布の紐を締めることはケチとは違う。

天板や脚部にはそれぞれチップやスクラッチがあるが、これも実際に前オーナーまでのダイニングシーンにおいて愛されながら囲まれてきた家具としての立派な歴史痕。もちろん大幅にレストアすることもできるのであるが、このダメージにさえ唯一無二のオリジナリティを感じてしまう性分であるから、一般的には少し変わり者とされても仕方がない。そんな方々が当店のお客様の中には少なくなくいらっしゃるが、そんな『同志同士』で繰り広げられる会話が楽しいこともまた事実。（※修理をご希望のお客様はお気軽にお申し付けください！）実物はMid-Century MODERN Flagship Shopに展示しているので、同志様のご来店を心よりお待ちしております。

Flagship Shop Staff / Kanazawa


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